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おはようございます！ 

人工関節手術はしない…! 

ヨーロッパやアメリカで高齢者の場合、「手術しないがん」として挙げられるのが頭頚部がんです…! 

いわゆる舌がん、喉頭がんなど首から上にできるがんですね…! 

舌がんの手術をすれば、味覚を失います…! 

喉頭がんで声帯を嫡出すれば声を失う…! 

それらの機能を失えば、QOL(Quality of Life：生活の質)も下がります…! 

そのため、欧米では術後のことを考え、合理的に手術をしないことを選択するのです…! 

がん以外の病気はどうか…! 

欧州でも白内症手術は行われているが、80歳を超えた人がすると、思いもよらぬトラブルが起こることもある…! 

実例として、80代の認知症の患者さんが、自内障で視力が落ち…! 

ご家族が「どうしても手術させたい」というので、手術をしたのです…! 

手術自体は、人工レンズに取り替えるだけなので、日帰りでもできます…! 

しかし、大変だったのは手術後でした…! 

目の患部を自分でこすってしまったため、ばい菌が入って化膿してしまったのです…! 

ご家族の方も『もう、懲り懲りです』と言っていました…! 

もちろん、術後は定期的に目薬をして、ケアをしなければならない…! 

認知症でなくとも80歳を超えて、無理にさせる手術ではない…! 

薬を対象にした調査桔果では、製薬会社がスポンサーについたものと…! 

公的機関が行ったものとでは、180度違う結果が出ているケースが多くある…! 

これは、手術の分野でも同じことが起こっているという…! 

多くの高齢者に行われている股関節痛や変形性膝関節症などの「人口関節の手術」についてアメリカの研究者が調べたところ…! 

人口関節のメーカーがスポンサーになっている調査の論文では…! 

公的な研究費で行われた調査の論文と比べて「手術後に快適に動けるようになった」と答えた患者さんの割合が11.6倍も高かったのです…! 

まさに、忖度の世界です…! 

こうなってくると、エビデンス（医学的根拠）そのものの信用性に疑いが出てくる…! 

こういう結果を示されると、私自身70歳を超えましたが、もし関節に障害があっても、人工関節の手術は正直、敬遠しますね…! 

80歳を超えると脊柱管狭窄症（腰痛）も欧州では無理に手術させない…! 

そもそも欧州の場合、手術が必要かどうか、まず判断するのは、大病院の外科医ではなく『かかりつけ医』なんです…! 

日本ではこの制度がまだ浸透していませんが、海外ではかかりつけ医が判断して専門医に送るのが当たり前の流れです…! 

彼らは痛みについてある程度教育を受けているので…! 

手術を必要としない慢性的な腰痛の患者は自分たちで診て…! 

手に余る慢性痛の患者だけを痛みの専門医に紹介します…! 

また、脊椎専門医も、成功の可能性が低い手術を無理やり行ってうまくいかなかった場合…! 

紹介してきたかかりつけ医からの信用をなくし、紹介患者が減ってしまうので、十分に検討します…! 

日本は外科医が判断し、自ら執刀する…! 

欧州では手術するかを決める医者（かかりつけ医）と、実際に手術する医者が分かれている…! 

これは大きな違いだ。だからこそ欧州では、高齢者の無理な手術が少ないのだろう…! 

術後、どういう結果になろうとも、そのリスクは患者本人が背負わなければならない…! 

人生の終盤を迎え、リスクを冒してまで得られるものがその手術にあるのか…! 

決めるのもまた患者本人だ…! 

（「週刊現代」2018年9月15日号より） 

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